ルビー情報
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ルビーについて - 歴史と紹介
ルビー は最も価値のあるカラーストーンのひとつです。実際、大きなルビーは同等サイズのダイヤモンドよりも高い値段がつくこともあるそうです。 ルビーは、モース硬度9という優れた硬さ、印象的な赤色、そしてガラス光沢のため、何世紀にもわたって賞賛されてきました。ルビーはクロムで赤色になるコランダム の一種です。赤以外の色のコランダムは、サファイアとして分類 。純粋なコランダムは完全に無色です。単語「コランダム」は「ルビーサファイア」を意味するタミル語「クルンダム」に由来します。
古代インド語ではサンスクリットでは、ルビーは "ratnaraj"と呼ばれ、これは "貴石の王"という意味です。古代サンスクリット語の文章、聖書や他の歴史的な書物では、ルビーは貴重な宝石とされています。古代ヒンズー教徒はクリシュナにルビーの供え物をすることで、皇帝の再生が保証されると信じていました。ビルマの戦士たちはルビーで無敵になれると信じていて、そして体の中に埋め込むこともありました。
マルコポーロは、中国の王クビライ・カーンは大きなルビーと引き換えにセイロン王に町をまるごと渡したそうです。中世のヨーロッパ人はルビーが健康、繁栄、知恵そして円満な家庭を保証すると信じていました。英語の名前 "ruby"はラテン語の赤を意味する "ruber"に由来。最も人気があるルビーの色は「ピジョンブラッド」として知られている青みがかった濃い赤です。タイではルビーは「タブチム」。これはタイ語で「ザクロ」を意味します。輝く赤い宝石が熟したザクロのように見えるためです。
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ルビーはモース硬度9の硬さと鮮やかな色で鑑別できます。天然ルビーは内包物(インクルージョン)が含まれていることによって合成ルビーと区別。合成ルビーは(肉眼でインクルージョンのない)アイクリーンな傾向になります。
ルビーの起源と産地 トップに戻る
ルビーの最も重要な産地はミャンマー(ビルマ) 、タイ、スリランカ、タンザニアです。他にはアフガニスタン、オーストラリア、ブラジル、インド、カンボジア、ケニア、マダガスカル、マラウイ、モザンビーク、ネパール、パキスタン、ジンバブエ、タジキスタン、アメリカ、ベトナムなどがあります。
ルビーの購入とその価値の決定 トップに戻る
ルビーの色と色相
ルビーの色は最重要な品質要素です。より高品質なのは濃い赤から青みを帯びた赤です。この鮮やかな赤の色相は「ピジョンブラッド(鳩の血) 」として知られています。ルビーの色が薄すぎるとピンクサファイアに分類されますが、ピンクがかった赤ルビーとピンクサファイア の境界線は地域によって異なり、いくつかの鉱業地域ではピンクルビーをルビーだと考えています。ルビーの強い赤の蛍光は、ルビーに蛍光性があることを示しています。
ルビーの透明度と光沢
ルビーは一般的にインクルージョン(内包物)を有し、これらは石の性質の一部として許容されます。しかし、内包物が透明性または輝きを損なう時は、価値は下がります。肉眼で見えるインクルージョンを含まないルビーは存在しますが、大きなアイクリーンの宝石はまれで非常に高価です。
ルビーカットと形状
ルビーは通常はクラウンとステップカットパビリオンでミックスカットされています。最も一般的な形はオーバルとクッションで、円形、三角形、エメラルドカット、洋ナシ、マーキスカットなど他のカットも可能です。しかしながら、これらの形状は、オーバルやクッションでカットすると重量が減ってしまうため、大きなサイズで見つけることは難しいです。 1カラットを超えるルビーは希少なため、サイズが大きくなると価格が大幅に上がります。アスタリズム(スター効果)を示すルビーは通常、その効果を見せるためにカボションカットされます。ルチル含有物を含むルビー(スタールビー など)は絹のような光沢を示しますが、透明なルビーは主にガラス光沢を示します。宝石職人は通常、カラットを大きく減少しない場合は、オレンジがかった赤の多色性を最小限に抑えるように結晶の配向性を考慮してカット方向を決めます。
ルビートリートメント
ルビーは色を強調するために加熱処理 を行います。これは安定した恒久的なエンハンスメントと見なされます。インクルージョンとしてのルチル(「シルク」としても知られる)が残っていることは、ルビーの原石が加熱処理されていない証明になります。ルビーはまた色を高めるために照射されそして拡散で処理されることもあります。 その他のエンハンスメントは、溶融鉛ガラスによる隙間の充填 など。これは、インクルージョンが多く含まれている原石をジュエリーにするために行われます。時折、ルビーは含浸処理されるか、または染められます。ルビーには様々な処理が可能ですが、天然のままのルビーも入手可能であり、すべての優良な宝石業者はトリートメントやエンハンスメントは適切に申告しています。
ルビーの宝石学的特性: トップに戻る
化学式:
Al 2 O 3、酸化アルミニウム
結晶構造:
三角、六角プリズムまたはテーブル、菱面体
色:
様々な赤
硬度:
モース硬度9
屈折率:
1.762 - 1.778
密度:
3.97 - 4.05
へき開:
無し
透明度:
透明から不透明
複屈折性または複屈折率:
-0.008
光沢:
ガラス光沢から絹光沢
蛍光:
強い:カーマインレッド
宝石学に関連する用語の詳細については当社の宝石用語集 を参照してください。
ルビー:関連する、または類似の宝石 トップに戻る
ルビーはコランダム に属し、同じメンバーであるサファイア と深く関係があり、硬度、組成、複屈折などの特性を共有しています。コランダムの宝石は、ブルーサファイア、ファンシーサファイア、スターサファイアとカラーチェンジサファイアなど。キャッツアイルビー、スタールビー、トラピッチェ・ルビーも存在しますが、希少です。 トラピッチェ・ルビーは固定された線が星のように見え、スライス カットされます。いくつかのトラピッチェ・ルビーはアステリズムまたはスター効果を示しますが、めったに見つかりません。
ルビーは、アルマンディットガーネット やパイロープガーネット などの他の赤い宝石 に似ていることがあります。スピネル 、トパーズ 、トルマリン 、ジルコン もルビーと間違えられることがあります。ルビーは、ルビーゾイサイト やルビーインフクサイト の場合のように、他の鉱物と一緒に形成されることもあります。
ルビーの神話、スピリチュアル・ヒーリングパワー トップに戻る
伝説によると、ルビーの所有者は平和で豊かな人生を約束されています。鮮やかな赤いルビーの色は欲望と関連していて、媚薬効果を持つ愛の石とも。 ルビーは長い間その着用者を怪我から守り、月経痛や循環器系の問題を含む血液疾患を治療する能力があるとされてきました。エネルギー、感情的な強さ、前向きな姿勢、高められた意識、そして集中力を所有者に与えます。伝統的なヒンズー教の信念体系では、ルビーはムラダラ、またはベースチャクラに関連。このチャクラはクンダリーニの精神的なエネルギー、純粋な欲望の力、神の意識、心の開放、そして自己の自然なエネルギーに関連しています。風水ではルビーは陽の火のエネルギーをもたらすと考えられています。
ルビーは7月生まれの誕生石であり、また山羊座の星座石です。 ルビーは15周年と40周年の結婚記念日を祝う記念石。ルビーに割り当てられた曜日は火曜日です(Rolling Stonesの曲 "Ruby Tuesday"はそれに由来)。ルビーは火星と冥王星に割り当てられています。
免責事項:スピリチュアルおよびクリスタルヒーリングパワーや特性は、効果が確証されたわけではありません。伝統的な、儀式的、そして神話的な宝石の伝承は様々なリソースから集められており、SETT Co.、Ltd社の公式の意見ではありません。この情報は医師のアドバイスに代わるものではありません。何らかの病状がある場合は、資格のある開業医にご相談ください。 GemSelectは、癒しや占星術の誕生石の持つ力を保証しておらず、いかなる状況においても法的責任を負うことはできません。
ルビーのジュエリーデザインのご提案 トップに戻る
ルビーは何世紀にもわたって宝石として利用されており、インドのジュエリーからアールデコ、近年のファインジュエリーとして、さまざまなスタイルで見られます。ルビーは、指輪、イヤリング、ネックレスなどとして毎日着用することができる耐久性のある素材。インドのジュエリーでは、ルビーはしばしばエメラルドやダイヤモンドと一緒に飾られます。ゴールドの土台は、ルビーの赤に対して鮮やかなコントラストを示します。近年はルビーのジュエリーのセッティングにはホワイトゴールドとプラチナ、伝統的なものは金にする傾向があります。小さなルビーはビーズセッティングや パヴェのような複雑なスタイルで密接に並べて装飾。これはJARとして知られているJoel A. Rosenthalなどのジュエリーデザイナーによって有名になりました。 ルビーは、サファイア、ダイヤモンド、エメラルドとともに、最も貴重な宝石です。ルビージュエリーは、シルバーにセットされていてもファインジュエリー と見なされます。赤いルビーの指輪は青いサファイアの婚約指輪 と共にダイヤの代替品として人気。ルビーは結婚式や記念日の指輪(ルビーは15年、40年、80年のアニバーサリーストーン です)、そして7月の誕生石リング、ペンダント、ジュエリーに最適です。
注意:カラーストーンはカラットの重さではなくサイズを考慮して購入してください。サイズと重量の比率 が異なるためです。ダイヤモンドと比較すると、大きい石も小さい石もあります。
有名なルビーの宝石 トップに戻る
卓越した美しさと色で有名なルビーの代表は、ロンドンの大自然史博物館に展示されている167カラットの「エドワード・ルビー」。138.7カラットの「リーブス・スタールビー」は、ワシントンのスミソニアン博物館で見ることができます。 「デロングスタールビー」は、100カラットでニューヨークのアメリカ自然史博物館に展示。その他に展示されている、「ピースルビー」は、1919年に発見されました。
ルビーは高貴な記章や有名なジュエリーに不可欠です。ボヘミアの聖ヴァーツラフ王冠は250カラットのファセット無しのルビーを擁しています。
19世紀の初めまではスピネルはルビーであると考えられいて、英国王冠の「ブラックプリンスズルビー」や「ティムールルビー」などの有名な大きなルビーは実際にはスピネルでした。
リチャード・バートンからエリザベス・テイラーにプレゼントされたルビーの指輪は非常に有名です。それはダイヤモンドに囲まれて金の土台につけられた8.24カラットのルビー。2011年にヴァンクリーフとアーペルによって作られて、420万ドルで売られました。また、エリザベス・テイラーは、彼女の3番目の夫によって、500万ドル以上の価値があるカルティエルビーとダイヤモンドスイートを贈られました。
これまでに販売された中で最も高価なルビーの指輪は ('The Hope Ruby'として知られている)32.08カラットのクッションカットのビルマルビーで、オークションの最高落札価格になった674万ドルで競り落とされました。
2013年11月26日、Etceteraのビルマルビーとダイヤモンドのネックレスが香港のChristie'sで過去最高の640万ドルで落札されました。これはオークションでルビーネックレスにこれまでに支払われた最も高い価格です。
ルビーにも有名な科学的用途があります。最初のレーザーは人工ルビークリスタルから作られました。
ルビージュエリーのお手入れとクリーニング トップに戻る
ルビーは丈夫なので、特別なケアは必要ありません。きれいにするためには温かい石鹸水と柔らかい布を使うだけで結構です。フラクチャーをエンハンスしたり拡散処理がされたルビーは、湿った布で拭くだけにしてください。フラクチャーを埋めたルビーは、通常のルビーに比べて簡単にダメージを受ける可能性があります。化学洗剤や酸は避けてください(レモンの汁はエンハンスメントされたルビーの色に影響を与えます)。フラクチャーを埋めたルビーを扱ったり修理したりするときは、カットしたり研磨しないでください。また、このようなルビーを宝石商のトーチで加熱しないでください。他の宝石と同様に、超音波クリーナーやスチーマーはお勧めできません。体操、掃除、激しい運動の前には、必ず宝石やジュエリーは外してください。傷を避けるためにルビーを酸にさらしたりせず、他の宝石と別に保管してください。柔らかい布で宝石を包むか、接触部が布で保護される宝石箱にしまってください。